カステラを主力商品としている長崎・諫早市の菓子店では、カステラを世界の人に楽しんでもらいたいと9年前からカステラの輸出も始めた。これまでに17の国と地域にカステラを輸出しているが、比較的お菓子の安いタイでは日本から輸出したカステラが富裕層だけが買う食べ物となってしまった。輸出コストがかかり、現地での販売価格が日本の2倍にもなってしまった。庶民にも楽しんでもらう商品にするにはどうすればいいのか悩んだ末、現地での生産に踏み切った。実動部隊を務めた若杉さんは協力してくれる現地企業を探し、チェンマイでケーキやパンを作っていた会社に生産を任せることにした。タイのスタッフを諫早市に招き日本の工場で製造方法を伝授。日本とタイで半年間の研修を重ねることで、日本の職人も認めるレベルのカステラを作れるようになった。一切れのカステラの販売価格は40バーツ、日本円で160円ほどに抑えることができた。去年12月からタイのチェンマイでカステラを販売すると、1週間分として想定していた180枚は初日に完売した。若杉さんは世界中でカステラが食べられることを目標としている。