米国大統領選挙は中東情勢だけではなく、ロシアによる侵攻が続くウクライナ情勢についても影響を及ぼす。ハリス氏はバイデン大統領の方針を踏襲するとみられ、ロシアの脅威に対抗してウクライナを支持する立場を党の政策綱領で明確にしている。トランプ氏は軍事支援の継続に消極的。NATOをめぐる姿勢についても異なり、ハリス氏はNATOを重視。トランプ氏は相応の費用負担がなければ加盟国が攻撃を受けても防衛しない構えを示している。トランプ氏が大統領になればウクライナ支援に影響が出るほか、米国と同盟国との結束が揺らぐなどロシアに有利に働く可能性があるという指摘も出ている。ウクライナでは選挙を前にゼレンスキー大統領は勝利計画を出した、支援継続に消極的なトランプ氏、ハリス氏になったとしても揺るぎない支持を得られるように働きかけるとみられる。ロシアのプーチン政権はどちらが大統領になっても米ロ関係改善への期待はうすいとみている。