浪花のモーツァルトの愛称で知られる作曲家のキダ・タローさんが93歳で亡くなった。キダさんは軽快なメロディや印象的なフレーズなど、数々の楽曲を世に送り出し、その人柄で多くの人に愛された。所属事務所によると今年3月、番組収録に参加後、体長を崩して入院してその後自宅療養を続けていたが、一昨日亡くなった。1930年に兵庫県宝塚市に生まれたキダさんは、高校時代に兄弟の影響で音楽に目覚め、在学中にバンドを結成。関西学院大学中退後はピアニストに転向し、作曲活動を始めた。関西を中心に数多くのCM曲やテーマ曲の作曲を手掛け、浪花のモーツァルトとして親しまれた。手掛けた楽曲は5000曲以上だという。「かに道楽」や「出前一丁」などのCMソングは、親しみやすいメロディで多くの人の耳と記憶に残った。作曲家の枠に捉われず、個性的なキャラクターや大胆な物言いでバラエティ番組でも活躍してきた。葬儀・告別式は既に近親者で執り行われた。