今回の大統領選の投票日からちょうど半年前の去年12月3日、尹錫悦前大統領が出した「非常戒厳」。これを受けて韓国は大きく分断することとなった。大統領を弾劾すべきか否か、町では2つのデモが行われる事態に。その後、尹前大統領は憲法裁判所の判決により罷免。今回の大統領選は大きな分断を抱えたまま選挙戦へと突入していった。選挙戦では各陣営のネガティブキャンペーンが過熱した。李在明氏は保守系与党だった国民の力のキム・ムンス候補を「ユン・ソンニョルアバター」=「尹大統領の分身」と批判した。一方でキム・ムンス候補は李在明氏が5つの罪の裁判にかけられていることを批判して闘った。そんな批判の応酬となった選挙戦では、異例の事態が起きていた。李在明氏がスーツの下に来ていたのは白い防弾チョッキ。演説の際には防弾ガラスが設置されていた。そんな選挙戦では終始、李在明氏がリードする展開だった。キム・ムンス候補は分裂した保守の一本化を狙ったが、最後まで実現することはなかった。そして李在明氏が当選確実に。果たして李在明氏は分断から国民を統合する大統領となれるのか。