おととい住民がクマに襲われてケガをする被害が出た立山町では、市街地などで猟銃を使う緊急銃猟の訓練が行われ、町長の判断で発砲するまでの手順を確認した。訓練は立山町にある町営の体育館に成獣のクマが侵入したという想定で行われた。体育館に集まった町の職員は、周辺の住民の安全を確保するため、避難を呼びかける範囲や道路を通行止めにする場所を確認した。緊急銃猟は、緊急性や安全性の確保など一定の条件を満たせば、自治体の判断で発砲できる制度で、県内では発砲の許可が出たことはあるが、駆除に至ったケースはない。今回の訓練は、クマが建物内にいるという想定だったが、住宅地を動き回っている場合は、流れ弾を防ぐ措置や住民の避難誘導に時間がかかるとみられ、立山町は今月末までにマニュアルを整備する方針。
