アメリカのIT大手・グーグルは14日、次世代型の原子炉とされる小型モジュール炉「SMR」の開発を手がけるアメリカの企業「カイロス・パワー」から電力を調達する契約を結んだと発表した。2030年までに原子炉を稼働させ、その後、2035年にかけて追加で原子炉を配備し500メガワットの電力を供給するとしている。グーグルはAIの開発が加速する中、新しい電源が必要だとしていて、原子力エネルギーの利用で脱炭素化を進めるねらい。アメリカではAIの利用拡大でデータセンターの電力使用量は2023年から2030年の間におよそ3倍になるとの予測もあり、膨大な電力需要を賄うために原発の電力利用に焦点が当たった形。IT大手ではマイクロソフトが先月、スリーマイル島原発から電力の供給を受けることが明らかになり、アマゾンも3月に原発の電力調達を決めていて、こうした動きが広がっている。