G20の財務相・中央銀行総裁会議は、南アフリカのケープタウンで日本時間のきょう夕方から始まり、日本からは日銀の植田総裁や財務省の斎藤副大臣が出席している。初日の会合では、世界経済の見通しやリスク、その対策について議論が行われている。世界経済を巡ってG20は前回までの会合で、欧米などでインフレが落ち着き、ソフトランディング軟着陸する可能性が高いという認識を共有する一方で、保護主義によって経済が分断されるリスクなどへの警戒感も示した。アメリカのトランプ大統領が新たな関税政策を打ち出し、中東など各地で地政学的な緊張も続く中、日本としては、自由で開かれた貿易や投資の重要性を呼びかけたいとしている。最近のG20の財務相中央銀行総裁会議では、ロシアのウクライナ侵攻を巡る立場の違いなどから、各国の足並みの乱れが目立つことが多く、今回もアメリカの財務長官が欠席する中で、共同声明の取りまとめも含めて、協調姿勢を示せるかが焦点となる。