向田はジャスミン愛にあふれていた。きっかけは悔しい社内事情にあったという。2006年に伊藤園に入社。17年間ジャスミン茶のパッケージデザインを手掛ける。ジャスミン茶だけで40種類以上のデザイン。向田さんは売れないとすぐパッケージ変えろってなる。本当のジャスミンの香りを知ってもらえたらもっと売れるようになるんじゃないかと思ったと述べる。2022年新規事業の募集に応募。「ジャスミンの香水」商品化を狙い1次審査を通過。社外アドバイザーからは単なる香水じゃダメ。マーケティングから始めましょうと言われてしまう。香りの不満をヒアリングしてみると、食品関係者や看護師などから肌に香水をつけられない人たちがいることがわかる。そこで取り外せる香りを開発するも閑古鳥が鳴く。せめてもと香りを試す際に使う紙のムエットを配り続ける。するとその小さな抵抗が大きな奇跡を起こす。客が欲しいのはバングルではない、肌にまとえる本物のジャスミンの香り、最初に自分が作りたかった香水そのものだった。そこから執念の交渉が始まる。ジャスミン・ラバーの動画を撮り役員に見せつける作戦を決行。大事なプレゼン前には役員が乗るエレベーターにもジャスミンの香水を噴霧。洗脳作戦にも抜かりはなかった。運命の役員会議ではプレゼン資料にも香りを染み込ませる。執行役員の志田光正さんは末席から見て頑張れと思っていた。拍手喝采でした、応援しようってと述べる。
