打ち立て、できたてにこだわった本場・讃岐の製麺所さながらのうどんを楽しめる国内最大のうどんチェーンと言えば「丸亀製麺」。定番の「かけうどん」(並:420円)に卵とだし醤油の相性抜群の味わいがたまらない「釜玉うどん」(並:530円)、そして小麦の旨味そのままを味わえる「釜揚げうどん」(並:370円)まで。国内だけでも873店舗、いまや知らない人がいない大人気店だが、実はもともとうどん屋ではなく1軒のやきとり店からスタートした。創業者の名は粟田貴也。それは40年前、兵庫県の田舎町での出来事。夢を抱きやきとり店をオープンした貴也さんは客のいない店内で途方に暮れていた。飲食店経営の経験がなくはじめた店。世の中に無数に生まれては消えていく小さな飲食店の1つになってしまうと思われたが…。トリドールホールディングス代表取締役社長・粟田貴也さん。いまや渋谷に本社を構えるトリドールホールディングスは、代表ブランド「丸亀製麺」をはじめ、創業当時から続くやきとり屋「とりどーる」や、揚げたての天ぷら定食が人気の「まきの」、ハワイで過ごす休日のような感覚で楽しめるカフェ「コナズ珈琲」など20以上の飲食ブランドを展開、売上高は驚異の2,682億円にのぼる飲食業界のトップランナー。そんな会社を率いる粟田社長が最も大切にしているのが「商品を売るのではなく“感動体験”がしっかりあるかどうか」。
