米国の通信大手・シスコシステムズが、サイバーセキュリティーの専門家を集めた拠点を年内にも東京に設け、日本事業の強化に乗り出す方針を固めたことが関係者への取材で分かった。新たに開設する拠点では、政府のサイバー対策などへの助言も行えるアドバイザーを置くほか、会社が世界で展開する専門チームの日本担当が常駐し、国内企業の対策強化やトラブルが発生した場合の初動対応などにあたる。また、IT技術者の育成に向けて無償の教育プログラムを提供し、5年間で10万人に研修を実施することを目指すという。シスコシステムズ社では、日本国内でサイバー攻撃に対し十分な対策を整えている企業は全体の2%にとどまるとしていて、新たな需要を取り込みたい考えで、きょうにもこうした内容を公表することにしている。