関西の大学に通う男性はかつてSNS依存を経験。タブレットでは動画をみてスマホでゲームをする生活。依存のきっかけは中学生のころからみるようになったYouTube。食事や睡眠時間も削り「本当に動けなくなるぐらいまで食べずにいるとかよくあった」という。神戸大学大学院・曽良一郎特命教授は「辛いことがあるというときネット動画を楽しむ方が手っ取り早く楽しめる、それがいつしか依存を作る流れになっていく」と話した。アメリカ・カリフォルニア州の裁判所はことし3月、SNS依存に陥ったという女性の訴えを認めサービスを運営するメタとグーグルに9億円超の賠償を命じた。アメリカでは一部の州で子どものSNS利用の規制が行われているほかヨーロッパ、アジアでも規制の法整備議論が進んでいる。オーストラリアでは去年12月に16歳未満のSNS利用を禁止。InstagramやTikTokなど10のSNSが規制対象。運営会社が違反した場合最大56億円あまりの罰金が科される。シドニー郊外に住む姉妹は規制対象だが「規制はあまり機能していない」と話した。14歳の長女が停止されたのは複数のアカウントの1つだけ。8歳から15歳の保護者900人を対象に当局が調査したところSNSの種類によっては7割近くが施行後もアカウントを持っていると回答。先月総務省の有識者会議は運営会社側に適正な使用年齢の設定、確認の厳格化、具体的対策や公表を求めるべきとする考えを示した。その一方でSNSは子どもたちのコミュニケーション手段で年齢による一律の使用期限は望ましくないとする方向性を示している。専門家は規制は子どもの「知る自由」など侵害するおそれもあるとしたうえで一律の規制以外の方法で対策を考える必要があると指摘している。男子大学生が使っているのは指定したSNSなどを利用制限するアプリ。このアプリは自ら制限するのが特徴。アプリの開発企業によると累計ダウンロード数は100万超で利用者の約7割は中高生、ほとんどは自分で利用を決定しているという。曽特命教授は「みずからが利用をコントロールしようと思うことが大切」と指摘したうえで周囲ができるサポートは過剰使用の背景などつらいことや悩みをじっくり傾聴する姿勢をとること、行政の窓口や医療機関への相談も検討してほしいとしている。
