アメリカの10月の消費者物価指数が発表され1年前と比べると3.2%の上昇となり市場予想を下回った。また、アメリカのFRBが注視する食品とエネルギーを除いたコア指数も前月比でプラス0.2%と市場予想を下回っている。ガソリン価格が前月から5%マイナスに転じ全体を押し下げた。ただコア指数のうちサービス価格は0.3%のプラスでインフレの高止まりはまだ続いているとみられる。FRBのパウエル議長は9日、「物価を目標の2%まで引き下げるよう注力しているがそのスタンスを達成できたという自信はない1」「さらなる引き締めが適切となればためらわず行う」と発言しており、金融環境がやや緩和されていることから市場では“利上げが必要になる可能性もある”との声もある。こうした中、アメリカ政府は17日に今のつなぎ予算の期限を迎える。議会審議が難航した場合政府機関が一部閉鎖するリスクを抱えている。そうなれば経済指標の発表も遅れるためFRBの判断はさらに難しいものとなる。