米国・FRB連邦準備制度理事会はFOMC連邦公開市場委員会を開き政策金利の引き上げを決定した。年内の利下げ回数の見通しは従来の3回から1回に減少。政策金利の誘導目標は5.25〜5.5%の間で維持。政策金利の据え置きは7会合連続。声明文ではインフレ率は目標の2%に向けて「小幅ながら進展している」と明記。パウエル議長は記者会見でインフレ率の減速を評価。パウエル議長は「好ましい経済データが続いている。需要の緩やかな低下と労働需給の緩和、インフレ減速が同時進行する良い状況」とした。政策金利見通しの中央値では今年の年末時点で5.1%。前回3月の見通しでは年内の利下げ回数は3回と見込まれていたが1回に減少。FOMC参加者19人のうち4人が年内利下げ「なし」と予想。パウエル議長は利下げの開始時期について今後の経済データ次第とした。パウエル議長は「去年後半はインフレ率が大幅に減速したが今年1−3月期は下げ止まった。利下げする自信を得られるまでまだ時間がかかると考えている」とした。またドル高が米国経済に与える影響について「追い風にも逆風にもならない」とした。