劔崎さんは「先週のFOMCで0.5%の利下げが決定されました。2024年については11月の会合、それから12月の会合でそれぞれ0.25%の利下げが予想されています。2025年は1%の利下げなので、四半期ごとに0.25%の利下げが予想されています。私の注目は失業率の見通しで、現在FRBは求人率と失業率の関係を示すベバレッジ曲線に極めて注目しています。FRBの見通しは、利下げによって経済はハードランディングに陥るギリギリの段階で踏みとどまるという姿が想定されています。利下げによる失業率の押し下げ効果を試算したところ、今後利下げを行なって失業率が上昇した場合、FRBは今後の利下げペースを早める可能性があります。また、FRBの金融政策とインフレ率の関係を考える上では、労働市場、賃金、サービス価格の関係を見るのが重要になります。私は、今後も中立金利の見通しは実は上方修正が続くと思っており、今中央値が3%台前半になっているので、最終的には3%台の前半には少なくとも上方修正されるだろうと思います。2025年末までに利下げは完了するという可能性もあり得ます」などと話した。