現職のアメリカ大統領がFRB本部を直接訪問する異例の事態。経済ジャーナリスト・後藤達也は「トランプ大統領とFRBを訪問し口出しするだけでなく、メディアを通じてパウエル議長との写真などが出回ることにより対立構造を印象づける狙いもある」と指摘。トランプ大統領がFRB本部の改修工事の費用を強く批判する場面もあった。改めて金利を下げてほしいと要求もあった。9月に利下げする可能性が高まっている。2019年にもトランプ大統領が利下げを繰り返し要求したが、パウエル議長はこの年の後半に3回利下げを実施。これは米中摩擦が理由だが、結果としてトランプ大統領の圧力を”ガス抜き”するような形になりFRBの独立性を守ったとの解説もあった。今の政策金利はインフレへの備えから少し高めで、2019年のように利下げする可能性は高く、場合によってはことしあと2回利下げする可能性もある。来週のFOMCやジャクソンホール会議でのパウエル議長の講演での発言に注目。