ジャクソンホール会議について解説。米国西部ワイオミング州のリゾート地ジャクソンホールで毎年開かれる会議。1978年に別の場所で始まり初回は「世界の農業貿易」がテーマ。1982年からは今の場所で開かれFRB議長が参加するようにり、現在は日米欧の中央銀行総裁や経済学者らが集まり、世界経済や金融政策について議論する重要な会議になっている。中でもFRB議長の講演は注目を集めており、2010年には当時のバーナンキ議長が「追加緩和策の用意がある」と述べ、国債購入による量的緩和を示唆し実施した。また現在のパウエル議長もおととしの講演でインフレ抑制のため「強力な手段を活用する」と利上げを続ける姿勢を示し実際に利上げを継続した。日銀・植田総裁は今回は国会の閉会中審査のために出席しないが、世界の中銀トップと意思疎通したり、情報発信する機会を失う事も意味する。今回はパウエル議長が明日の講演で、9月の利下げや利上げのペースなど景気の減速が懸念されるアメリカ経済について何を話すかが注目されている。