ロシアが除外されるきっかけとなったのは北京五輪直後に始まったウクライナの軍事侵攻で、五輪期間中に休戦を求める国連決議に違反する行為だった。ロシアはこれまで3度も休戦決議違反に問われてきた。ウクライナ侵攻が始まった直後にIOCは国際大会からロシアとベラルーシの選手を除外するよう国際競技団体に勧告したが、1年後に国連人権理事会の懸念を受け方針を転換。ロシア選手を復帰させるよう勧告を改めた。IOCは、選手を国の代表ではなく中立の個人として出場させることを示した。「戦争を積極的に支持しないこと」「ロシアやベラルーシ軍と契約していないこと」などが条件だった。フェンシングドイツ代表のクルーガー選手はロシアとベラルーシの除外継続を求め署名活動を行い、300人以上が署名に応じた。