ノーベル平和賞を受賞した「日本被団協」。きょう、日本被団協の箕牧智之代表委員は34万人余りの原爆犠牲者の御霊が眠る慰霊碑を訪れた。3年前に亡くなった坪井直さんは長年、核廃絶運動の先頭に立ち、自らの被爆体験を多くの人たちに語り続けた。世界に核兵器の恐ろしさを訴え、2016年には当時のオバマ大統領が米国の現職大統領として初めて広島を訪れた。被爆者の思いは次の世代にも確実に受け継がれている。高校生平和大使として活動する甲斐なつきさんは今年8月にはスイスの国連欧州本部におよそ9万6000人分の署名を届け、英語で“核兵器の存在は決して許されるべきではない”と訴えた。今回、日本被団協がノーベル平和賞に選ばれた背景にはウクライナ侵攻や中東情勢の悪化など核の脅威の高まりがある。