米国の航空機大手・ボーイングが開発を進めてきた新しい宇宙船「スターライナー」。ロケットの先端に搭載され、日本時間の昨夜11時52分に打ち上げられた。今回はNASA(米国航空宇宙局)の宇宙飛行士2人が乗っている。実用化に向けた最終段階の試験飛行で、打ち上げから帰還まで問題がないか確かめるのが目的。およそ15分後にロケットから分離し、その後、宇宙船が予定どおりの軌道に乗ると、管制室では拍手をして喜ぶ様子が見られた。スターライナーは、順調に飛行を続ければ日本時間のあす、国際宇宙ステーションにドッキングする予定で、2人の宇宙飛行士は1週間ほど国際宇宙ステーションに滞在し、地上に帰還する予定。国際宇宙ステーションに宇宙飛行士を運ぶ手段は、現在、スペースXの「クルードラゴン」と、ロシアの「ソユーズ」に限られている。安定した輸送手段の確保に向けて、米国はスターライナーの実用化を目指していて、今回の有人試験飛行を経てNASAが承認すれば、運用段階に入る。