ブラジルで始まったG20=サミット主要20か国地域首脳会議で18日、気候変動対策の重要性などを強調した首脳宣言が発表された。首脳宣言を巡っては、米国のトランプ次期大統領を念頭にどのような内容になるのかが焦点だったが、初日に発表されるという異例の展開となった。18日に発表されたG20サミットの首脳宣言は、中東での停戦を求め、気候変動対策の重要性を強調する内容。イスラエルとパレスチナを巡っては、双方が共存できる解決への揺るぎない支持を表明した他、特にウクライナでの戦争による悪影響を強調し、平和への取り組みを歓迎するとしている。トランプ次期大統領が再び離脱する姿勢を示す気候変動対策の国際的枠組み「パリ協定」については「完全に実施する」と確固たる姿勢を強調した。また、アルゼンチンのミレイ大統領はトランプ氏との面会後に富裕層への課税について反対を表明していたが、宣言では「各国の課税での主権を尊重し、超富裕層への課税については協力して取り組むことを目指す」との表現にとどまっている。