セブン&アイホールディングスは、カナダのコンビニ大手、アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けたことを発表した。サークルKやクシュタールのブランドでコンビニやガソリンスタンドを手がけている。北米やヨーロッパを中心に31カ国でおよそ1万7000店展開し、売上高は692億ドル。セブン&アイの時価総額から換算すると買収額は5兆円を超えるとみられ、実現すれば、海外企業による日本企業買収としては最大級となる見通し。セブン&アイは、社外取締り役で構成する独立委員会を立ち上げ、慎重かつ速やかに検討して、返答する予定としている。この買収提案を受けて、セブン&アイの株価はきょう、先週末に比べ400円高い2161円へ急騰。クシュタールは売り上げの74%をガソリン販売事業が占めている。セブン&アイホールディングス・井阪社長はテレビ東京の取材に対し、「(日本的なコンビニを世界にとは相いれない?)そうですね」と答えた。セブン&アイの関係者も警戒感を示す。専門家はセブン&アイ側の描いている成長戦略と異なるため買収の実現性は低いと見ている。UBS証券・小売業界担当・風早隆弘さんのコメント。セブン&アイホールディングスに買収提案をしているカナダのアリマンタシォンクシュタール。売上高は10兆円。コンビニはガソリンスタンド併設型。売り上げ全体の74%はガソリン販売が占め、コンビニ売り上げは全体の25%程度。時価総額は8兆5000億円。米国のコンビニ店舗数:1位・セブンイレブン約1万2800店、2位・サークルK約7000店。米国全体の約13%。海外企業による日本企業の巨額買収は台湾のホンハイによるシャープ買収などがあるが事例が多いわけではなくセブンの経営陣も前向きではない。UBS証券・小売業界担当・風早隆弘さんも「買収の実現可能性については、かなり乗り越えるべき課題が多い」と話す。