カナダに本社があり、世界でコンビニやガソリンスタンドなどを手がけるアリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けている流通大手のセブン&アイホールディングスに新たな動きがあった。セブン&アイホールディングスは買収提案の総額がおよそ390億ドル(5兆5000億円余り)だと明らかにし、当社の価値を著しく過小評価しているなどとして、提案を受け入れられないとする内容の書簡をきょう、相手側に送ったと発表した。仮に買収金額が引き上げられたとしても、米国のコンビニ事業でトップと2位の統合には、競争法上の懸念が残るという考えも示している。カナダの会社は買収に前向きな姿勢を重ねて示している。クシュタール社は電話での決算会見で積極的な買収や合併で事業を拡大。クシュタールやサークルKなどのコンビニチェーンを展開し、北米地域とヨーロッパを中心におよそ30の国と地域に1万6000を超える店舗がある。2社は買収で規模を拡大してきた。セブン&アイは3年前に業界3位のスピードウェイというコンビニを買収。このとき、クシュタールも名乗りを上げていた。