カナダのコンビニ大手クシュタールから買収提案を受けているセブン&アイホールディングスは、対抗措置として検討されていた創業家による自社買収計画を断念したと発表した。買収計画への参画を検討していた伊藤忠商事の撤退が大きな要因となった。岡藤会長を中心に自社グループの既存事業とのシナジーが得られないと判断したとみられる。創業期の計画では伊藤忠の他にも大手銀行や外資系ファンドなどからも出資や融資を見込んでいたが、伊藤忠の撤退で枠組みの土台が崩れることになった。これを受け、セブン&アイとは対照的に伊藤忠株は大幅高に。出資に伴う費用負担がなくなったことが好感されたとみられる。