プーチン大統領は今月7日から通算で5期目に入ったことに伴い新たな政権の人事に着手していて、ロシア大統領府は12日、2012年から国防相を務めていたショイグ氏を交代させ安全保障会議の書記に任命したと明らかにした。後任には経済政策を担当してきたベロウソフ第1副首相を充てるとする人事案を議会上院に提示したとしている。これまで安全保障会議の書記を務めていたプーチン大統領の側近、パトルシェフ氏の処遇については近く発表するとしている。ベロウソフ氏を起用するねらいについて大統領府のペスコフ報道官は“戦場では技術革新に寛容で迅速に取り組める人物が勝者となる。プーチン大統領は民間人が国防相を務めるべきだと判断した”と述べ、“国防予算が増額されるなど戦時体制が続く中、ベロウソフ氏の経済分野での実績などが評価された”と説明している。またプーチン大統領は、外相を務めていたラブロフ氏を留任させる人事案を提示したほか、ウクライナ侵攻の総司令官を務めるゲラシモフ参謀総長も留任するとしている。プーチン大統領が踏み切った今回の人事によってウクライナへの戦況にも影響が出るかが注目される。