高句麗側の記録によれば、倭軍は加耶諸国を拠点に進軍したとされている。高句麗軍は騎馬軍団を投入した。日本列島にいなかった馬は倭国の兵士にとって見慣れない存在だったと考えられる。ソウルに築かれた高句麗の軍事拠点・夢村土城では、馬の骨や歯が数多く見つかっている。馬は当時貴重な資源の一つで、国家として管理する対象だった。古代の馬に遺伝的に近いという在来馬を使って機動力を検証すると、最高時速は39キロだった。また騎馬軍団は馬に乗りながら矢を射る戦法を得意とした。京都府立大学の諫早准教授は今で言うと戦車や飛行機を持っているか持っていないかぐらいの力の差に直結すると指摘した。