食料を“外交の道具”に。「合意の経緯」「食料不足めぐる ロシアの主張」「ロシア・アフリカ首脳会議」3つのポイントで見る。この合意は去年2月の侵攻開始後にロシアが黒海を封鎖してウクライナ産農産物の輸出が滞り、途上国を中心に食料不足が起きたことへの打開策として去年7月に国連などが仲介して結ばれたもの。合意の翌日に輸出拠点である南東部オデーサの港がロシア軍によるとみられるミサイル攻撃を受け波乱含みのスタートだった。その後3回延長、そのたびにロシアは揺さぶりをかけた。ロシアの主張は”途上国の食料不足は西側の制裁のせいで起きている”というもの。アフリカの一部では一定の広がりをみせている。アフリカとの首脳会議は2019年に続いて2回目の開催。ロシアは国連総会でのロシア非難の決議案の採決では欧米と一線を隠す国が多いアフリカ諸国とのつながりを重視している。