東京・銀座、数寄屋橋交差点に面したエリアにオープンした銀座ソニーパーク。入場は無料で音楽やアートのイベントが開かれるほかソニーの最新技術の発信の場としても活用される。惜しまれつつソニービルの営業が終了したのは2017年。翌年に就任した吉田憲一郎社長兼CEO(当時)のもと、ソニーは、エンタメ事業の強化を図っていく。テレビやオーディオなどかつてはエレクトロニクスの会社だったソニー。近年は半導体などのデバイスに加えゲームやエンタメへと重点投資をシフトし業績を伸ばしてきた。売上高の構成比を見てみると2000年度には、およそ7割をエレクトロニクスが占めていたが2023年度は、エンタメが5割以上まで伸び大きな事業の柱となっている。ソニーパークの大きな目玉がゲームや半導体など現在のソニーを象徴する6つの事業をテーマに若者に人気のアーティストたちとともに作り上げたという体験型プログラム。YOASOBIの楽曲のテーマである「心音」にちなみセンサーを利用して来場者の心拍数を計測して数値化し来場者一人一人の心音オブジェクトを作るプログラム「半導体は、SFだ。with YOASOBI」。一方、ファイナンスと詩がテーマになった展示ではロックバンド、羊文学の世界観が体験できる。羊文学の楽曲や歌詞と水と光が融合した演出が掛け合わさりまるで楽曲の世界に入り込んだような空間が広がっていく。そして、屋上は多角化を進めるソニーを象徴する展示。ホンダとの共同会社が開発した電気自動車「AFEELA1」。新しいテクノロジーを銀座の街と一緒に楽しんでもらえるよう大がかりなクレーンを使って屋上に配置した。年間1万人以上の来園を目指す。