トランプ政権が勧める3つの大型テコ入れ策について、ピクテ・ジャパンの大槻奈那がスタジオ解説。来年の中間選挙を控えているため、アメリカの市場を活発化する強烈な支援策として「米国投資誘致」「トランプ口座」「銀行資本比率規制」を挙げている。「米国投資誘致」とは日本からの5500億ドル、韓国からの3500億ドルなどトランプ氏の就任以降、主なものだけで700兆円以上となっており、これから増える可能性がある。アメリカの圧力さえなければ他国に投資されていたかもしれない資金で、他国の成長を一部収奪している面もなきにしもあらず。投資国にも一定のメリットがあり得なくはない。仮にアメリカに日本企業が投資し、投資先の工場や人件費、税金などで9割取られても事業利益として10%残れば悪くない。「トランプ口座」とは2025年1月以降に生まれる新生児1人に対し、政府が初期資金として1000ドルを拠出し、子ども用の投資口座を開設する。口座は政府だけでなく家族や親の雇用主などから毎年最大5000ドル拠出可能。「銀行資本比率規制」ではこれまで発表された金融規制改革で補完的レバレッジ比率(eSLR)規制が緩和することで銀行の国債の購入余力が増えると言われている。米国債の海外投資家比率によると、中国は購入を減らし、代わってダックスヘイブンの購入が増えていて、市場の不安定さが懸念される。アメリカ国内の金融機関の買い手は大きな安心材料として期待される。国際的な資本規制を司るBISがバーゼル3最終化を進めており、ほとんどの国がいつ導入するか発表しているが、アメリカは今年の夏と言っていたが未定となっている。政策の効果は来年以降に出ると思われる。現在の株価はGDP成長率やマネーサプライに対して上振れている。関税の影響や個人の消費、雇用関係によっては大きく調整する可能性もあり、現時点ではリスクヘッジを考えながら調整局面で追加の投資ができるような余力を蓄えておくことが重要。日本は円安が進む可能性もある。
