フランス・パリにあるスタジオ。女性の権利を訴える「国際女性デー」に合わせて始まった「Begum TV」。アフガニスタンに向けて放送されている。アフガニスタンでは2021年にタリバンが実権をにぎって以降女性の権利が次々と制限されている。女性が学校に通えるのは小学校までとされ、権利侵害が解消される見通しはたっていない。Begum TVはアフガニスタンの女性の権利を守ろうと3年前からラジオ放送を続けてきたNGOが立ち上げた。現地ではインターネットを使える家庭が少ないためより届きやすい衛星放送を採用。中学・高校にあたる学校に通えない女子生徒に向けダリー語とパシュトー語で全カリキュラムの講座を放送している。そして放送に携わるスタッフはタリバン政権から逃れフランスに亡命したアフガニスタン出身の女性たち。番組ディレクターのサダフ・ラヒミさんもその一人。一昨年秋頃フランスに亡命した。ラヒミさんはアフガニスタンのテレビ局の記者だったがタリバンからの圧力が次第に強まり仕事を続けられなくなったという。教育を受けるという当然の権利を女性たちは故郷に思いを馳せながら遠いパリで活動を続けている。