バングラデシュでは学生などによる激しい反政府デモが各地に広がって、警察との衝突などでおよそ650人が死亡し、ハシナ首相が辞任に追い込まれた。今月8日には暫定政権が発足し、主要メンバーの1人で環境活動家や弁護士として知られるリズワナハサン顧問がNHKのインタビューに応じた。ハサン顧問は「犠牲になった多くの若者たちの要求に沿って、まずは改革を成し遂げなければならない」と述べ、民主的な制度を整えたうえで総選挙を実施し、新たな政権に移行させる考えを強調。みずからが担当する環境政策については「デモを主導した若者たちにも直接携わってほしい」としたうえで、国内で深刻化する大気汚染や気候変動への対策を推進していく意欲を示した。暫定政権では、最高顧問に選ばれたノーベル平和賞受賞者のムハマドユヌス氏に加え、学生のリーダーたちも主要メンバーとなり、すでに治安確保や汚職対策などに動き出していて、今後の取り組みが注目される。