現在ナショナルリーグ西地区では、1位・ドジャースと2位・パドレスのゲーム差は3。勝負の8月を迎え地区優勝争いが激しさを増す中、ドジャースにとって切り札となるのが大谷翔平の投手完全復活。木曜日、30℃を超えたシンシナティで今季7度目の先発マウンドに上がった大谷は、初回にタイムリーヒットを打たれ失点した。その後は大きく曲がるスイーパーを軸に立て直したが、大谷はどこか納得行かない仕草を見せていた。大谷は今季最長となる4イニング目に、右でん部のけいれんで降板。高温多湿のスタジアムの影響をうけながらも、復帰後最多となる51球を投げた。この日の大谷の投球割合について、川上憲伸は「スイーパーが57%というのはびっくり」などとコメントした。しかし川上が注目したのは、12%にとどまるシンカー。ストレートに近い球速で変化するこのボールこそが、大谷のピッチングを理想形に導くと見立てた。この日のスイーパーは三振を奪った反面、配球が偏りアジャストされヒットも許していた。だからこそスイーパーを活かすためにシンカーも併用するスタイルが理想だという。ただしこの2つを同時に操る難しさもあるという。川上は「コンパクトに投げていくことで、投げ分けがまとまりやすくなる」などと指摘した。