全日本では出場14回で10度の2位、悲願の日本一に闘志を燃やす大東文化大学。2年前、2位でフィニッシュしたのは当時1年生だった野田真理那。悔しさのあまり大粒の涙が止まらなかった。リベンジを誓った前回は実力者が揃う1区で出場。気迫のスタートで先頭に躍り出ると区間新記録。しかし、またも日本一に手が届かなかった。1年生の時から全国にその名を轟かす逸材。初挑戦のハーフマラソンでは学生日本一にも輝いた。そんな彼女の素顔は笑顔が絶えない愛されキャラ。悲願の初優勝へ目標に掲げたのは「効率の良い走りを身に付ける」。野田さんのフォームについて高橋尚子さんは、1年の時は足音がバンバン鳴っていたが、現在は足音が鳴らないようになっており、推進力が下から前へ進むようになって効率の良い走りができるようになったことが大きいと解説。今年の日本インカレ、10000mでも力を温存することでラストの勝負強さを発揮。7月には世界の舞台で銅メダルを獲得。悲願の日本一へ自ら課した挑戦はもう1つ。同級生のケニア人留学生サラ・ワンジルさん。練習以外でも一緒に時間を過ごすサラさんは2年連続区間賞を獲得した絶対的エース。今年は陸上王国ケニアの学生代表にも選ばれた。実は高校時代のタイムは野田さんの方が上だった。そのため自分も頑張ればもっと強くなると思っている。切なる思いを胸にサラさんに食らいついてきた日々。その全ては悲願の日本一のためにある。「今年のチームなら絶対優勝も狙える。区間賞を取ってチームを初優勝に導きたい」と語った。