28日に行われたベネズエラの大統領選で選挙管理委員会は現職のマドゥロ大統領が勝利したと発表したが、野党側は不正があったと反発している。こうした中、首都カラカス中心部で29日、マドゥロ大統領に抗議する大規模なデモが発生し、ベネズエラ当局は700人以上を拘束したと発表した。デモ隊が大通りを封鎖したり、警察と衝突するなどして死者やけが人が出ているという情報もある。野党指導者のマチャド氏は29日野党側の大統領候補であるゴンザレス氏が「73.2%の票を獲得し勝利を証明した」と述べ、改めて選挙に不正があったと主張していて現地では緊張が広がっている。また人権団体によると、29日時点で6人が死亡132人が逮捕されたという。この選挙結果についてアメリカのブリンケン国務長官は29日「国民の意思が反映されていないことを懸念している」と述べ、投票結果の詳細を公表するように求めた。この他にもチリやペルー、アルゼンチン、グアテマラ、コスタリカなども結果を疑問視しているという。ベネズエラの調査会社の出口調査では野党候補の得票率は65%だったのに対し、マドゥロ大統領は14%だった。