初めての議席を獲得し歓喜に湧く国民民主党。一方、石丸伸二が率いる再生の道は当選者ゼロ。去年の都知事選挙での石丸旋風は吹かなかった。自民党は議席数を減らし、都議会第1党から転落した。自民党の木原選対委員長は「『政治とカネ』の問題を重視した都民の方が相当程度いたとの調査結果は重く受け止めなければいけない」と述べた。おととし、現職の国会議員が相次いで立件された自民党の裏金問題。自民党東京都連は1月、裏金問題を受けて都議会自民党の幹事長経験者6人を非公認とすることを決めた。非公認で戦うことになった三宅茂樹候補。杉並区の非公認の小宮安里候補が挑んだ選挙戦の初日、都連の最高顧問が姿をみせた。かつて秘書だった縁で元衆議院議員の石原伸晃が後押しした。大田区の非公認の鈴木章浩候補のもとには高市早苗が駆けつけた。線路の向こう側では自民党公認の新人が苦しい戦いを続けていた。大田区で苦しんだ新人の湯本は当選。自民党に代わって都議会第1党に返り咲いた都民ファーストの会。乙武洋匡は都民ファーストの顧問。腕ききの経営者「セナ社長」としてインターネット配信で名を挙げた宮本聖菜候補。国民民主党の奥本有里候補は4年前の選挙では都民ファーストから出馬したが落選した。今回は国民民主にくら替えしての再挑戦。当選したのは奥本。新たな都議会は来月末にスタートを切る見通し。