政府の個人情報保護推進室で事務官経験のある中央大学教授・宮下紘さんに解説いただく。従来の健康保険証はきょうから新規発行が停止され、原則廃止となる。ただ、有効期限が記載されているものは有効期限まで、記載されていないものは来年12月1日まで利用可能。ただし引っ越し・転職などをした人は資格情報に変更があるため従来の保険証は使えなくなる。特に来年就職を迎える人は注意が必要。マイナンバーカードをすでに持っている人は保険証として登録すれば利用可能。一方、マイナンバーカードを持っているが、保険証登録がまだの人や持っていない人は、従来の健康保険証が切れる前に順次「資格確認書」が届き、医療機関を受診する際には持参が必要となる。現時点でのマイナンバーカード保有率は75.7%、そのうち8割以上が「マイナ保険証」の利用登録を済ませている。ただ、マイナ保険証「利用率」は15%ほどにとどまっている。登録済みだが従来の保険証を使っているという人は「医療情報をカードで持ち歩きたくない」「そもそもカードを持ち歩かない」などの理由がある。