熱帯の貧しい地域で流行し、“開発費の回収が見込めない”として製薬会社が薬の回hつを見送っている熱帯病。WHOがデング熱や狂犬病など約20の病気を指定している。非営利研究開発機関「DNDi」は民間団体や各国の寄付をもとに 企業や大学などと連携し、利益を追求しない立場から製薬会社が見送った治療薬の開発を行っている。先週、都内で行われた野口英世アフリカ賞の授賞式がアフリカ開発会議の開催に合わせて行われ、「DNDi」が受賞した。ツェツェバエに刺されて寄生虫が体内に侵入する感染症「アフリカ睡眠病」の飲み薬の開発が評価された。発症する人が特に多いコンゴ民主共和国では当初治療に使える薬は1つしかなく毒性も強かった。その後開発された薬も必要量が多く輸送がままならなかった。こうした中、「DNDi」は錠剤の飲み薬“フェキシニダゾール”を開発、効果も高く運搬も楽になった。この薬は1980年代に製薬会社が開発費の問題で研究を中断したもので、DNDiが研究を引き継いだ。薬はWHOによりアフリカ全土に無償で提供され、感染者は約3万人から約540人に激減した。「DNDi」代表のルイス・ピサロ医師は「感染症対策への国際社会の協力は一層重要になる。化学の発展は世界共通の利益であり私達全員にとって有益」と指摘、「DNDi」コンゴ民主共和国事務所で活動するウィルフリード・ムトンボ・カロンジ医師が当時の様子を話した。
