今回の米中首脳会談で、習近平国家主席の言葉からは「世界の安定に欠かせないのは中国とアメリカの2大国だ」という強い自負心を感じた。習主席は会談の冒頭で「トゥキディデスの罠」に言及した。これは支配的な大国と新興国との間で恐怖や疑心暗鬼が広がり、最終的に戦争避けられな関係になってしまうことを指す。習主席は会談で「中米両国はトゥキディデスの罠を乗り越え、大国間の新たなモデルを切り開けるかどうか」と述べた。つまり争いを避け、互いに協力して安定をもたらすことが大国の指導者の責務だという趣旨の話をした。先程行われた晩餐会でも、習主席は「中米関係の安定は世界の80億人にとってもいいことだ」などと語った。また習主席は台湾問題について「適切に処理できなければ両国は対立しさらには衝突し、非常に危険な状況に陥る。台湾独立と台湾海峡の平和は両立しない。台湾海峡の平和と安定を維持することは、両国の最大の共通点だ」などと牽制した(新華社通信)。一方でアメリカ側の声明では、台湾問題について触れていない。詳細に触れたのはイラン問題で、「ホルムズ海峡が開放された状態を維持しなければならないことで合意した。習主席はホルムズ海峡の軍事化や通航料聴取に対する中国の反対を明確にし、アメリカの石油をさらに購入することに関心を示した。両国はイランが核兵器を保有することは決してあってはならないという点で合意した」と成果をアピールした(ホワイトハウスの声明)。対する中国側の報道では、イラン問題の詳細については触れていない。
