先月台風24号が迫る直前、取材班が向かったのは名古屋空港。停まっていた小型飛行機には細長い筒がついている。この特殊な飛行機で上空から解析を行うというのが、「モンスーンジャイア」。世界初のれんぞ地観測に同行取材した。この日日本の近海には秋雨前線や台風24号が発生していた。飛行機が向かったのは秋雨前線の内部。こうした不安定な中で調査が行われる。投下したのは、大気の気温・湿度・気圧などを計測できる「ドロップゾンデ」。機体の筒を通じて落下しながら観測データを送信する。4分間隔で約50個投下した。ドロップゾンデは、とうもろこしを原料とした素材で、微生物によって分解されるため環境に優しいものになっている。そもそもモンスーンジャイアとは。南西からの季節風と太平洋高気圧に伴う北東からの風がぶつかると、おおきな反時計回りの渦が出来上がる。こうしてできた直径数千キロにも及ぶ巨大な低気圧の正体が「モンスーンジャイア」。モンスーンジャイアの中では、台風が発生しやすい特徴がある。その中で発見したのは、台風24号。台風24号はモンスーンジャイアの渦の中に閉じ込められるかたちになったため、モンスーンジャイアがもたらす風で沖縄奄美周辺を迷走することになったという。さらに見えてきたのは、悪天候をもたらす雲の数。約4時間に渡って行われた今回の観測。1つのモンスーンジャイアの中に、台風や線状降水帯などの雲が発生していたことがわかった。
