「サン・ホセ号」の財宝を巡り激しい所有権争いが起きている。今回調査に乗り出したコロンビア政府は、「サン・ホセ号」が沈んでいるのはコロンビアの領海であるため、所有権があると主張しているとAFP通信は報じている。ロイター通信によると、同じ南米に位置するボリビアの先住民族は「サン・ホセ号」に積まれていた貴金属の半分はボリビアの鉱山で祖先らが採掘したものだとして回収された場合の分配を求めているという。AFP通信によると「サンホセ号」は当時、南米を支配していたスペイン王国の船だったことから、スペインも所有権を主張しているとのこと。さらに米国の海洋サルベージ会社も船が沈んでいる場所をコロンビア政府に発見以前に報告していたと主張し、2022年に国際紛争を取り扱う常設仲介裁判所に訴えたとCNNは伝えている。こうした中で調査に乗り出したコロンビア政府は、船が沈む海域を考古学保護区に指定すると宣言。船を国の歴史を知る上で重要な史料と位置付け、文化遺産としてアピールする狙いがあるとみられる。コロンビア・コレア文科相は「これは宝物ではない。そのようには扱わない」と語ったと時事通信は報じている。スタジオでは「財宝があるかもと分かった瞬間所有権を主張するのは人間のあさましい姿を見ているようだ」や「最貧国のボリビアに寄付するべき」など様々な意見があがった。