移民問題をめぐり混乱が続くイギリス。イギリスでは先月の総選挙で中道左派・労働党が勝利し、スターマー首相が就任した。就任用く実にスターマー氏は前政権が進めた不法移民のルワンダ強制移送計画の廃止を表明した。これに移民排斥を訴える極右勢力などが反発。移民支援施設の前などで極右と半極右の衝突が起こっている。移民が急増しているのがイタリア。ロイター通信によると、右派政党のメローニ首相は移民規制の強化を掲げているそうで、今年3月にはヨーロッパ各国の極右政党がローマで会合を開き、移民政策で強硬姿勢を打ち出したとのこと。移民に対する強硬姿勢を示す極右勢力の台頭は各国で目立っている。フランスでは6月に行われた欧州議会選挙で極右が台頭しているが、先月の国民議会選挙で左派連合が勝利しており政治的にも混乱している。また、ドイツでも欧州議会選挙で連立与党が大敗し、極右が躍進。今年1月には極右政党の半移民政策などに反対する大規模抗議デモも起こった。そんな中、今年4月にアメリカで映画「シビル・ウォー アメリカ最後の日」が公開され話題となっている。「もしアメリカが分断され、内戦が起きたらどうなるのか」というテーマで描かれており、全米で大ヒットした。映画公開の翌月である5月に行われた世論調査では「5年以内に内戦になる可能性が高い」と回答したアメリカの有権者が41%にのぼった。萩谷さんは「分断の背景にあるのは経済格差や政治不信だと思う。欧米の先進国は経済規模を国境を超えて広げてきて、それによって経済の発展を成し遂げてきた。そこに格差が生じてきて、経済がしぼむとグローバリゼーションで恩恵を被れなかったと思う人達がグローバリゼーションを批判するようになる。そこで反移民ということが大きくなると思う。そこで今までのように政治を行ってきた既存の政治家やエリートに反対するようになる。するとアウトサイダー的な政治家を選ぶようになる。ただ、ポピュリズムは民主主義に内包されるものだと思っていて、これが進むと社会的不安は生じるものの、改革を促すような力も持っていると思う。だから一概には私は否定できない」などとコメントした。