米国・ペンシルベニア州で勝敗の鍵を握るといわれているのが、白人労働者の票。労働組合は伝統的に民主党の支持基盤とされているが、内部で異変が起きていた。ペンシルベニア州の経済を支えてきた鉄鋼業。USWは、今回の選挙でハリス副大統領への支持を表明。ハリス副大統領も組合重視の姿勢を繰り返し強調してきた。民主党は、最低賃金の引き上げも事実上の公約に掲げている。バイデン政権では道路や橋の整備などによって雇用を創出したと、実績を強調。民主党の支持基盤とされる労働組合の中にも、隠れトランプ支持者が存在し、支持が割れている実情があった。板金業者などが加盟する組合の支部長を務めているライアン・サンダースさんを取材。この組合もハリス副大統領支持だが、トランプ前大統領への支持はためらうものの、トランプ政権下での好景気が忘れられないと葛藤する思いをメディアに語っていた。気持ちは揺れたが、民主党が4年間で行ってきた政策で多くのインフラ整備が行われ、地域に雇用が生まれたことなどから、サンダースさんは最終的にハリス副大統領に投票することにした。トランプ前大統領を支持する組合員も少なくないと見られる中、組合全体の利益のために民主党を選ぶべきだと考えたから。