国際部・富田徹の解説。イーロン・マスク氏が担当する政府の効率化について、連邦政府の官僚たちから権限とか予算を奪って大統領に対抗できなくしトランプ一強の国にする狙いもあると見られている。マスク氏は税金の最も愚かな使いみちをランキングで発表すると話し、これまで政府がかけてきた規制を緩和することも挙げている。ただ、マスク氏は会社経営も続ける考えで、マスク氏の事業にとって有利な規制緩和も含まれるのではという見方もある。そうした期待感からマスクの会社の株価も急上昇して、トランプ氏が勝利した後の1週間だけでも10兆円以上と大幅に資産が増えている。他のメンバーについて、トランプ氏への忠誠度を重視して人選が進んでいると考えられる。国境の管理などを担当する長官には、州知事のクリスティ・ノーム氏。選挙戦ではトランプ氏を熱烈に応援した。CIA長官にはジョン・ラトクリフ氏で、この人は1次政権でもトランプ氏に仕えた側近の1人。トランプの意に沿った形で強硬な政策というのも打ち出されるのではと警戒も出ている。国務長官への起用が報じられているルビオ氏は対中国の最強硬派といわれていて、中国政府は彼個人に制裁を科して入国を禁じている。環境政策を担う長官に指名されたゼルディン氏は「米国の自動車産業を活性化させて、雇用を取り戻す」と発言している。