12月19日(木)、年末恒例の長い記者会見に臨んだロシアのプーチン大統領。ウクライナの戦況を抑えつつ、プーチン大統領の発言を振り返っていく。4つの州(ルハンシク州、ザポリージャ州、ドネツク州、へルソン州)とクリミア半島についてはロシアが実際に支配下に置いている。プーチン大統領は「この1年で189の集落を新たに制圧した」として軍事的優位を強調しているが、一方でロシア側のクルスク州では一部がウクライナ軍に占領されている。こうした中、プーチン大統領が今回の大記者会見で「交渉と妥協を受け入れる用意がある」と述べた。間もなく大統領となる米国・トランプ氏が「ただちに停戦し交渉を開始するべき」などと停戦の仲介に意欲を示す中、交渉による妥協はありえるのか?。防衛研究所・兵頭慎治研究幹事は「プーチン氏は妥協の具体的な内容は示しておらず譲歩する気は一切ない。交渉開始の条件はウクライナがロシアに併合された4州を放棄し、NATO加盟を断念することで何も変わっていない」と分析。来年の1月にトランプ政権は発足する。