ウクライナ・ゼレンスキー大統領が言及したミュンヘン安全保障会議はまもなくドイツで始まり世界各国の首脳らが意見を交わす。日本時間の今夜から3日間にわたり行われるミュンヘン安全保障会議。会議のPRビデオでは世界は転換期にあるとしてウクライナ情勢などを巡り各国が連帯するよう呼びかけている。焦点はロシアによる軍事侵攻の早期終結に向けてアメリカが具体的な道筋を示すかどうか。アメリカ・バンス副大統領とゼレンスキー大統領の個別の会談はこのあと行われる予定。ミュンヘン安全保障会議・クリストフ・ホイスゲン議長は「いま必要なのはアメリカ、ヨーロッパ、ウクライナが団結し交渉に入ること。この会議でヨーロッパが真剣に取り組む準備ができているとのメッセージを出したい」と述べた。早期の停戦実現に向けて動きを加速させるアメリカ・トランプ大統領。12日にはロシア・プーチン大統領と電話会談し、交渉を始めることで合意したとしていたが、一夜明けた13日も「ミュンヘンで会議がある。ロシアも我々とともに出席。ウクライナも招待されている。ロシア、ウクライナ、アメリカ高官が参加する」と踏み込んだ発言が飛び出した。ミュンヘン安全保障会議を念頭に置いた発言と見られるが、どのような形の協議の場を想定しているのか具体的には言及していない。これに対しウクライナ・リトビン大統領顧問は13日「ミュンヘンでロシア側との会談は予定されていない」と述べたと地元メディアが伝えた。さらにウクライナ・ゼレンスキー大統領は電話会談を行ったアメリカ・トランプ大統領への不満をあらわに。ゼレンスキー大統領は「トランプ大統領が最初にロシアと話したことは不快だ」と述べたうえで「ロシア・プーチン大統領は交渉をアメリカとの2国間でやろうとしている。ウクライナ抜きではいかなる合意も受け入れられない」と述べた。こうしたゼレンスキー大統領の発言を受け、トランプ大統領は「ウクライナもロシアも参加する」と述べ電話会談後、ロシア寄りとも取れる発言を繰り返していたがウクライナに配慮した内容に。停戦に向けた3者での協議は進むのか。