ニューヨーク証券取引所から第一生命(DLI NORTH AMERICA)・松谷拓弥さんが解説。30日のニューヨーク株式市場は主要3指数が下落した。松谷さんは「1−3月期のGDP(国内総生産)の改定値で、構成比の約7割を占める個人消費の弱さが確認されたため、景気減速が意識され株価は下落。セールスフォースの決算で、売上の着地と業績見通しが市場予想から下振れたため20%下落し、ダウ平均の重荷となった」などと述べた。景気減速への不安が高まっている。松谷さんは「個人消費をめぐってはGDP改定値のほか、先週確定値がは歩票されたミシガン大学消費者信頼感指数も去年11月以来の低水準だった。堅調だった個人諸費に陰りが見え始めている。労働市場も徐々に軟化。4週平均の新規失業保険申請者数は4週連続で増加。来週金曜日に雇用統計の発表を控えている。市場では失業率は前月と同じ3.9%を維持するが、5月非農業部門雇用者数(6月7日発表)は、4月の17万5000人増から17万人増に減速すると予想。2023年末では年内に6.3回の利下げが織り込まれていた、30日時点で1.4回と利下げ期待は大きく後退。FRB(連邦準備制度理事会)の動向を左右する個人消費や雇用統計の動向に引き続き注目が必要」などと述べた。