アメリカによるベネズエラへの軍事作戦の背景には、中国を排除したいとの思惑があるとの見方が出ている。拘束される直前にもマドゥーロ大統領は中国の特使と会談していて、専門家はラテンアメリカ諸国との関係について「中国がアメリカに代わって最大の貿易相手国となり、存在感を高めていった」と指摘している。また“アメリカの裏庭”とも言われてきた中南米とカリブ海地域では、パナマやドミニカ共和国など5か国が相次いで台湾と断交し中国と国交を樹立した。中国は巨大経済圏構想“一帯一路”を中南米でも広げていて、この地域ではベネズエラをはじめ20か国以上が参加している。去年5月にはコロンビアが参加のための協力文書に署名するなど、中国の影響力が拡大してきた。タフツ大学のコンスエロ・クルーズ准教授は「中国はこの地域にばく大な投資をしてきた。アメリカはもはや静観できなくなり、阻止の必要性・緊急性を強く感じていた」などと指摘した。トランプ大統領は今月4日にベネズエラの隣国・コロンビアのペトロ大統領を非難したうえで、違法薬物の密輸を理由に軍事行動を示唆した。コロンビアでは「主権を守るため」とする集会が各地で開かれ、ペトロ大統領はトランプ大統領との電話会談で「首脳どうしの対話のチャンネルを作ることを求めた」と明らかにした。9日、トランプ大統領は自らのSNSで「ペトロ大統領と来月の第1週に、ホワイトハウスで会談する」と明らかにした。
