ニューヨークで人気のラーメン店では、入口でリモートスタッフが接客し人数確認や人気メニューを紹介したりするのが仕事である。リモートスタッフがいるのは時差12時間もあるフィリピンの自宅で「地球の裏側」で働いている。またニュージャージー州でも同じようにリモートスタッフがおり、注文から決済までリモートで行われる。システムの運営会社は日本への進出も検討しているという。ハッピーキャッシャーのチーCEOは「日本を訪れる外国人観光客が増える中、当社のレジ係は完璧な英語を話すし、優れたおもてなしができる」などと話した。こうしたシステムが注目される理由の1つは「人件費の高騰」である。法律で定められているニューヨークの最低賃金は時給16ドルだが、フィリピンの従業員には適用されず、時給は僅か3ドルだという。ただ最低賃金の引き上げを行っているレイズアップ・ニューヨークのフリーデン氏は「今までにない現象である。これが広がればニューヨークの労働者にとって悲惨な影響が出る」などと話した。リモートレジの運営会社は、年内に100件以上の店舗でシステムの運用を始める計画だとしている。