日本被団協の代表委員・田中重光さんの取材に当たった長崎放送局の中尾記者のスタジオ解説。来年で被爆から80年となるが、この当時の体験の記憶が薄い被爆者というのは少なくないのか?。中尾「普段、長崎で取材をしていると当時の記憶がほとんどない被爆者も多くいると感じる。ただ先輩の体験などを語り継ぎ、過去の悲劇を繰り返してはならないと、活動している。田中さんのような、長崎では被爆者の顔とも言うべき存在であっても、自分は語る資格があるのかと葛藤を抱えながら活動をしていたことに驚いた」。今後を見据えると、これからさらに世代が変わっていくという中で活動というのはどうなっていくのかについては「田中さんは『自分が先輩の思いを繋いでいるように、被爆者から学ぼうとすることで語り継ぐことはできる』と話していた。先輩被爆者の思いを受け継ぎ、ノーベル平和賞の授賞式に向かう姿は私たち、次の世代が被爆の記憶をどのように繋いでいくかを考える上で大きなヒントを与えてくれるように感じている」。