日本人初のノーベル賞・物理学賞を受賞した湯川秀樹博士が住んだ家を安藤忠雄が改修。改修プロジェクトは安藤が発案し、湯川氏の母校である京都大学に寄贈することになった。施工は長谷工コーポレーション。京都大学は、今後、世界から集まる研究者たちの交流の場にする予定だという。先月、香川県の直島へ。公害で苦しめられた島を建築の力でよみがえらせた。現在、年間観光客は約70万人。地中美術館、李禹煥美術館、ANDO MUSEUM、直島新美術館(来春開園)などがある。さらに連絡船を図書館船に改造し、香川県に寄贈するというプロジェクトを始めている。先月、JR大阪駅前にグラングリーン大阪がオープン。外資系ホテルやオフィス・商業施設などが整備されるが、2027年度に全体が完成すれば、敷地の約半分4万5000平方メートルが公園となる。安藤はこの場所にシンボリックな施設をオープンさせた。その名はVS.(ヴイエス)。”人々の生き方や価値観に変化と革新を”がテーマ。様々な分野のアーティストらが各々の文化を世界に向けて発信する。来年3月からは安藤の個展も開かれる。安藤は「緑を誇りにしながら大阪から出ていくような力強い子供を創らなければならない。その原点が本にあるのではないか」等と話した。