今、世界各地で山火事や森林火災が増えていて、この20年で焼失した面積が倍増したというデータもある。この被害を最小限に食い止めようと、AIを活用した取り組みが進んでいる。米国のIT大手が今月打ち出したプロジェクトを紹介。人工衛星から画像を20分ごとに送信してAIで識別し、5メートル四方の規模の山火事でも特定できるとしている。世界中で森林火災のリスクを減らすねらい。火災の被害が深刻な地域の1つ、米国西部カリフォルニア州。ことし7月には州の歴史上、4番目の規模の森林火災が発生。火は初日に一気に燃え広がり、2日足らずで5万ヘクタールに拡大した。火災の発生をいかに早く覚知できるか。そのために活用が期待されているのがAI。ロサンゼルス近郊の自治体が去年設置したのは、火災を監視するカメラ。サンフランシスコのスタートアップが開発したもので、24キロ先まで360度見渡すことができる。火災による煙の画像をAIに大量に学習させ、煙が小さいうちにいち早く発見。位置情報などを行政や消防に知らせる仕組みで、通報より早く火災を把握し、拡大を防いだケースもあった。
一方、森林火災が起きるときの空気の変化に着目した技術も登場している。ハワイ州マウイ島では去年8月、100人余りが犠牲となる大規模な山火事が発生した。ここに設置されたのが、AIを活用した空気監視センサー。東部メリーランド州の企業が開発した。センサーで検知するのは、火災で発生する一酸化炭素など複数の物質。こうした物質の量がどのように変化するか、AIにデータを学習させている。ハワイ州では主要な島にそれぞれ20基のセンサーを試験的に導入。設置場所を市街地の周辺などにすることで、急速な延焼も素早く察知しようとしている。また、限られた人数での消防隊員の合理的な配置が見込めるなど、メリットが期待されている。
一方、森林火災が起きるときの空気の変化に着目した技術も登場している。ハワイ州マウイ島では去年8月、100人余りが犠牲となる大規模な山火事が発生した。ここに設置されたのが、AIを活用した空気監視センサー。東部メリーランド州の企業が開発した。センサーで検知するのは、火災で発生する一酸化炭素など複数の物質。こうした物質の量がどのように変化するか、AIにデータを学習させている。ハワイ州では主要な島にそれぞれ20基のセンサーを試験的に導入。設置場所を市街地の周辺などにすることで、急速な延焼も素早く察知しようとしている。また、限られた人数での消防隊員の合理的な配置が見込めるなど、メリットが期待されている。